2025 年 12 月 10 日
各 位
会社名 TOWAレーザーフロント株式会社
代表者名代表取締役社長 早坂 昇
国立大学法人大阪大学と核融合燃焼模擬試験装置の納入に関する随意契約締結
TOWAレーザーフロント株式会社は、令和7年11月28日に国立大学法人大阪大学と核融合燃焼模擬試験装置の納入に関する随意契約を締結したことをお知らせします。
昨今、核融合エネルギー(フュージョンエネルギー)は将来の人類のエネルギー源として大きな期待をされています。
2050年のカーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を進めるための手段の1つとして注目され、
世界各国で研究開発が進展しています。その理由には、核融合は燃料となる水素が豊富に存在することや、
現在の原子力発電の核分裂とは異なる反応の安全性や、廃棄物が低レベルであり環境にやさしい夢のエネルギーで
あることが挙げられます。
また、TOWA株式会社の事業である半導体市場においては、生成AIの分野が飛躍的に成長しており、
将来的にはデータセンター等が増えていくことから電力需要も更に大きくなるという予測もされています。
この課題においても、現在の電力源では賄うことが難しいことから、安定した新たなエネルギー源の必要性も議論されています。
レーザー核融合の研究では、2022年12月に米国のローレンスリバモア研究所の国立点火施設にて、
人類初めての核融合点火燃焼が実証されました。世界各国で官民合わせたフュージョンエネルギーの早期実現に
向けた機運が高まっています。日本においても国家戦略である「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」が
内閣府統合イノベーション戦略推進会議で2023年4月に策定され、更に2025年6月には改定され、
国家戦略として「世界に先駆けた2030年代の発電実証を目指す」ことが明確になり、多方面において推進体制が
構築されようとしています。
一方、当社は2004年に前身である日本電気株式会社のレーザー加工機事業部門にて、
当時の大阪大学レーザー核融合研究センター(現レーザー科学研究所)に光源開発用光増幅装置を納入しました。
本装置は、当研究所の独自の高速点火方式を実証するための大型レーザー設備であり、
今日でも世界有数の高強度レーザー装置です。
このような状況があり、この度、文部科学省の令和6年度補正予算において、当該レーザー設備の高強度化、高精度化、
高安定化などの機能向上を図るべく技術導入を実施するプロジェクトを請けることとなりました。
長年にわたり蓄積したレーザー技術を活用して、プロジェクトの遂行を通じて、将来のフュージョンエネルギーの早期実現に
向けて貢献していきたいと考えております。

